前回日本人の方が欧米人よりも弱く感じると書いたが、今回、その思いを強くした。
KGS第130局(対2k、互先、白)
相手が中国流を打ってきた。中に入って行かずに穏やかに打とうと思っていたら、更に広げてきたので、中に入って行かざるを得なかった。
入ってはみたものの、封鎖できるかもと欲張ったところを見事に咎められ、△か□のどちらかは取られそう。
色々ウゴウゴしてみたが、結局△は取られることになってしまった。この時点で形勢は既に不利。
その後下辺でも無理したところを咎められ、酷いことに。投了しようかと思ったくらい。しかし、勝勢を意識したのか、相手の手がここから伸びなくなった。
ここに来るまでに、黒は取れていた中央△の白3子を復活させてしまうというミスもあった。しかし何よりも、ここでAとゲタで取れるところを取らなかったため、白が黒の大石を分断できたのが大きい。これで形勢はだいぶ近づいた。
次にここ。黒はAと伸びていれば左上隅を地にできた。黒地にできなかったとしても、最低でも白地にすることは防げたはず。実戦は割り込んできたため、白は左上を地にすることができた。これで形勢は逆転した。
最後はここ。ここで黒はAとカケツいで活きていれば、まだ白が良いものの形勢は細かかった。実戦は黒が手を抜いたため、白は左下の黒を殺すことができ、勝負は決した。
棋譜再生
今回の相手も前回と同じく日本人だった。正直言って、欧米の人だったらこれらの急所を逃すことはほぼ無いと思う。
日本には序盤の参考となる棋書が豊富にあるせいか、日本人は総じて序盤が上手いようだ。しかしその反面、実戦経験に乏しかったり、つらい詰碁の勉強を避けたりして、攻め合いや死活は下手だと思う。
ランクを上げようと思ったら、詰碁の訓練をするよりも序盤の打ち方を勉強する方が即効性があるだろう。特に級位者のレベルでは。でも、それは本当に棋力が上がったことにはならないのではないだろうか。
そういう意味では、詰め碁や手筋以外の棋書の存在が、日本人のレベルを下げているのかもしれない。
勉強はやめて、詰碁の特訓をしよう!
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